2021鳥取・島根旅行記(6) 松江城と堀川めぐり

2021年7月13日

2021鳥取・島根旅行記(5)からの続き。

竹島資料室をひと通り見て回った後、松江城へと向かいました。
明治時代に、全国の多くの城が廃城の憂き目に遭う中、松江城は天守閣が築城当時のままで現存している稀有な城。
それだけでも貴重なのですが、さらに城を囲む堀までも、その一部が当時のまま現存する城下町は稀有なのだとのこと。
この松江城の堀を、約1時間掛けて小船で一周し、城下町の風景を見て楽しむ「ぐるっと松江 堀川めぐり」に参加してきました。

ぐるっと松江 堀川めぐり 入口
江戸時代当時の松江の城下町地図
小泉八雲の旧居
船上からの眺め(以下同様)

船は10人も乗れば満員状態の規模の大きさで、自分達の回は、女性の船頭さんが一人で船を操縦しながら、周辺の風景についての案内をされていました。
船には、江戸時代当時のこの周りの古地図が置かれていて、当時はどのようになっていたかというの対比しながら見ることができます。
今回の旅では、時間の都合上訪問はできなかったのですが、明治時代に日本に帰化し、英語の教師としてこの辺りに住んでいた小泉八雲の旧居も確認することができました。

堀川めぐりの道程では、どうしても何ヶ所か天井の低い場所をくぐらねばならないポイントが有り、そこを通るときには船の屋根が下げられるため、頭を低くした状態にしなければなりません。
そのことについては、乗船直後に船頭さんに説明を受け、その際に練習もすることになります。

約一時間の船旅で、松江の現在の城下町の十分に堪能してきましたが、ここで一番驚かされたことは、案内いただいた船頭さんの多才っぷり。
松江城の歴史や城下町の様子の説明はもちろんのこと、話しながらいくつかの難所も乗り越えていく船の操縦スキル、さらにはアカペラで民謡まで披露されていました。
傍で見ていて、本当にいろんなスキルを持っていないと務まらないお仕事だな、と。
定年退職後、第二の人生としてこの仕事を選ばれるパターンの方が多いようです。

「いろいろやることがある中で、一番苦労することは何ですか?」と質問させていただいたところ、さまざまな言語を覚えなければならないこと、なのだそうです。
今はこういうご時世なので、来訪者数は少なくなったものの、かつては中国人や韓国人も多く参加していたのだとか。
正直言うと、それほど期待値は高くなかったのですが、船頭さんのおかげで、思っていた以上に楽しむことができた船旅となりました。

この時点で時間は16:30。ここから急いで、観覧時間が18:00迄となっている松江城の天守閣を目指します。

松江城天守閣
城をバックに記念撮影

天守閣の前で椅子に座っていた受付の方にチケットを見せると、「城をバックに写真を撮りましょうか?」とありがたい申し出。
持っていたスマホを預けると、手慣れた感じで、一緒に写ったものと、天守閣だけのものとを何枚か撮っていただきました。
ありがたかったですが、今はあまり観光客もいないので手持ち無沙汰にされているのかな?と、ちょっと複雑な気分にもなったりしました。

天守閣内部(以降同様)

天守閣は5階建てになっていて、全体の造りは、これまで見に行ったお城と比べても、結構シンプルで、質実剛健といった印象でした。

天守閣最上階
最上階からの宍道湖の眺め

そして天守閣最上階に到着。宍道湖など、松江の街並みを眼下に見下ろすことができます。

ところで宍道湖といえば、この旅行中で、残念ながら体験できなかったことがありました。
それは、日本でも有数の「美しい」という評判の、宍道湖の夕日を見ることができなかったということ。
旅に出る前の下調べで、夕日に染まる宍道湖を巡る、宍道湖観光遊覧船の「サンセットクルージング」なるものがあることを知って、メールで連絡をしていたのですが、たまたまこの日は運休日だとのこと。
冬季以外は原則、毎日運行しているそうなので、よほどタイミングが悪かったようです。
とはいえ、乗れていたとしても、あまり天気が良くなかったので、きれいな夕日は拝めなかったかもしれません。
次回また行くことがあれば、この日すでに予約いっぱいで食べ損ねてしまった「しじみ丼」と共に、体験してみたいところです。

松江城をあとにして、バスと電車を乗り継ぎ、宿泊先のホテルへと戻りました。
旅行2日目はここまでとなります。