2日目は、奄美市役所の観光課の企画による「ヤムラランドツアー」に参加しました。
「ヤムラランド」とは「やめられない」という意味の奄美の方言だそうですが、もう少し幅を広げて、「最高だ」と言われるものを目指すという願いも込めて名付けられたのだそうです。
今回は、奄美大島の中央部に位置する、住用 (すみよう) と呼ばれる地域の観光スポットを周るツアー。
人口約1500人程の同地区は、亜熱帯気候ならではの独特の見どころが多くある地域です。
まず訪れたのは、「ターバマ(高浜)」と呼ばれる、先の削られた丸い石の砂利道が特徴的な砂浜。
落差がある海岸なので、海辺に降りて行くのも一苦労です (*_*)
海岸沿いに見える黄緑色っぽい部分は、「ビーチロック」と言われるもので、珊瑚が生息する場所でしか見られないものだそうです。
ターバマにたどり着くまで、徒歩で片道約30分程度。
その道中いろいろ珍しい動植物などを目にしました。
パイナップルに似た実を付けている木は、「アダン(阿檀)」の木。
実は一応食べられるらしいのですが、よく熟していないものを食べると、喉が痒くなるのだそうです。
そしてアダンの木の側には、大小様々のヤドカリがいました。
個体によってファッションセンスはそれぞれ異なるようで、 中にはずいぶんオシャレな貝を借りているものもいます。
ターバマをあとにし、道なりに進んで行くと、やがて見かけるのが「石抱きガジュマル」
根っこが岩を抱いているように見えます。
ガジュマルのこのような性質を利用して、石を下に敷いて盆栽にしたりするのだそうです。
更に進み、やがて眼下に見えてくるのが、「マングローブの森」
マングローブというのは、特定の植物を表す呼称ではなく、さまざまな種類の植物が集まった場所のことを表すのだそうです。
マングローブを構成する主要な植物の一つが、写真右の「オヒルギ」と左の「メヒルギ」
写真は干潮時に撮影したものですが、潮の満ち引きが激しく、満潮時は水に浸かってしまうようです。
そして山道に入って行き、次に目指したのが「フナンギョの滝」
船材として使用するために、上流にある木を伐採して、丸太を川に流して運んでいたことから、「船行(フナンギョ)」という名前が付いたのだそうです。
車道から滝までは徒歩で600m程。その道の途中にも様々な珍しい植物を目にします。
滝の周辺は涼しく、心地はいいのですが、梅雨明け間近の時期ということもあってか、蚊が大量発生 (*_*)
虫刺されの被害に遭われた方もいました。
ツアーの最後に見に行ったのが、「モダマの木」
モダマは通常、熱帯~亜熱帯地域に掛けて育つマメ科の植物。この辺りが北限になるようです。
外観はまさに「ジャックと豆の木」を彷彿とさせるような大木。
マメのサヤは、1m程までに成長するそうですが、残念ながら一昨年の台風で落ちてしまい、現在は見ることができません。
今年になってようやく数本の花が咲いたので、それが秋口に実になるかどうか、期待されているそうです。
看板の絵は、モダマの案内をして下さったおじいさんがご自身で描かれたものだとのこと (・・;)
モダマは、現在は自然保護条例で採ることも加工することもできないようになっているとのこと。
それを暗に表現するため、絵の中にあるルリカケスに「採ってはダメよ」という表情をさせるのが、苦心されたポイントなんだとか。
結構な距離を歩き回ったので、多少疲れもしましたが、奄美の独特の自然を充分に満喫するひとときでした。