実はちゃんと知っておいた方がいいんじゃないかな?って思う話

2020年9月30日

サンクチュアリ出版で行われた「『AVとリアルの間違い探し』セックスを比較検証してみました!」というセミナーイベントに参加してきました。

サンクチュアリ出版

お話をいただいたのは「日本性知識普及協会」代表の夏山 尚也さんと同協会の瀧本 いち華さん。

代表の夏山さんは、「女性用風俗」という職種に携わるようになって三年になるとのこと。
そのような職種があるということ自体あまり知らなかったのですが、簡単に言うと、いわゆる女性向けのデリヘルなのだそうです。

女性が女性用風俗に来るのは、もちろん男性同様、性欲の解消という目的もあるのですが、それと同じ位の比率で、「性の悩み」を解消したいという目的もあるとのこと。

では、なぜそのような悩みを抱えてしまうのか?
日本は性のことについて語ることはタブー視されがちで、性についての十分な教育も受ける機会もないことから、大人でさえそもそもよく分かっていない。

そこで、比較的カタい性の知識に、エロの要素を交えることで、楽しく性を学ぶ機会を設け、人々を幸せにしていきたいというのが、「日本性知識普及協会」を立ち上げられた目的なのだそうです。

話は、男性と女性との性に対しての認識の違いなどについて一通り説明された後、「AVとリアルの間違い探し」という話題に。
そもそもAVというのは、男性の性的興奮を高めるためのものであり、男性目線で作られているものだから、そこで使われているテクニックは、実際に女性がされて気持ちいいという「リアル」なそれとは全くかけ離れているもののようです。

映像を交え、「乳首責め」「電マ」「指入れ」「クンニリングス」の4つの事例を挙げられ、それぞれについて何がよくなくて、実際はどうすべきかということについて詳しく説明をいただきました。
(ちなみに「映像」は、生身の人間ではなく、クマのヌイグルミを人間に見立てたものです^^; )

特に「指入れ」については、参加者が右手を軽く握って作った仮想的な女性器に見立て、夏山さんが拳の隙間に指を挿入して、どういう風にすればよいかということを、一人ひとり実演して説明いただきました。
AVみたくガシガシやらなくても、こんなソフトなアプローチで快感って引き出せるものなんだ、ということを知りました^^;

セミナー中に使われた小道具類

正しい性の知識を受ける機会がないから、男性にとっては実質、AVで得た知識こそが、自身のセックス観のデファクトスタンダードとなってしまっている。
でも、それが間違っているものだとさえ気づけず、ひいては女性にも嫌な思いをさせてしまい、性の悩みとなってしまう。
それってよくよく考えると不幸なことだよな、と感じました。

セミナー終了後、瀧本さんと少しお話する機会がありました。
彼女によると、高校生の頃に、当時の先生の方針、在籍した校風などもあって、かなり具体的な性教育を受けてこられたとのこと。
早期の性教育については、いわゆる「寝た子を起こすな」つまり、子どもにわざわざ性的好奇心を惹起させるようなことをする必要はないという考えもあるけど、自身の経験と引き合わせると、決してそんなことはなく、むしろより自分を大切にしていかなければならないなと思うようになった、とのことでした。

デリケートな問題だし、日本の風潮を考えると、なかなか変えていくのは難しい問題ではあるけど、今回参加してみて、やはり少しずつ変えていかなければならないことでは?というように感じました。